野外保育「まめのめ」スタッフ通信『キラリとひかるものは』

八王子市の南浅川に遊びに行ったときのこと。ライフジャケットを着て、流されたり、深いところに飛び込んだり。
そこは、いつも時間が足りないくらいたっぷりあそべる場所です。

その日盛り上がっていたのは、テトラポットの上からの飛び込み。
次々と飛び込むとんび(5歳)のRちゃん、ざりがに(4歳)のTくん、Kちゃん、Mちゃん。飛び込んだ下は青く、水質抜群。高さもそれなりにある。
空を飛ぶようにジャンプして、その勢いに応えるような水しぶき。飛び降りて少し流れた先は浅くなっていて、そこから上がり、またジャンプして…と何度も。

とんびのYちゃんもテトラポットの上へ。一人二人と飛び込んでYちゃんの番。真剣な表情で飛び込んだ先をみつめるYちゃん。
しばらくして、「やっぱりやめる。」とテトラポットを降りる。その後も次々飛んで行く大きい子たち。Yちゃんは少しの間ちがう遊びをして、再び飛び込みポイントへ。
一番上でピタッと止まり、何かを考えている顔。そして「やっぱりやめる」と降りていく。ちょっとしたらまた登り、降りるを繰り返す。
だんだんと勝手に応援したくなる私。「一緒に飛ぶ?」、「もう少し低いところを探してみる?」と余計なことを言い出す。
テトラポットに登った先で考え込むYちゃん、様子を伺おうと近づくと、一言「下が深いのが怖い。」と。
たしかに、飛び込んだ先の深さは大人の肩くらい。私はてっきり高さがあるから怖いのかと思っていた。
Yちゃんのそれまでの様子を振り返って、Yちゃんは今、みんなの楽しそうに飛び込んでいく姿と、見下ろした先の深さを感じている最中なんだなあとわかった。

そこからは私も余計なことを考えずにいると、Yちゃんは午前中の最後の最後で飛び込んだ。
その瞬間、「できたー!」というひときわ大きい声、そして達成感と怖かった気持ちがまぜこぜの表情。
それからはいくつもいくつも飛んで、とびきり楽しそうなYちゃん。

飛び込むのは一瞬。だから私は早くその爽快感を味わってほしくついなってしまった。
でも大事だったのは、Yちゃんが考え込んでいた時間と、飛ぶ!と決めた一瞬だった。

まめのめの子どもたちと日常を過ごしていると、ゴールよりもそれまでの時間に、
「その人らしさ」や「ありのまま」が詰まっていると感じることがたくさんある。
この日も、そうだったそうだった…とハッとした。
結果に飛びつかず、それまでにあるキラリとひかるものを大切にしたい。